世界美術史辞典

ビルマ美術は、ミャンマー（旧ビルマ）の芸術形態を指します。ミャンマーは長い歴史と多様な民族の影響を受けた国であり、その美術は独自の特徴と豊かな文化的背景を持っています。以下に、ビルマ美術のいくつかの特徴を紹介します。

1. 寺院の装飾: ミャンマーには美しい仏教寺院が数多く存在し、これらの寺院はビルマ美術の重要な表現場所です。寺院の内部や外部には、精巧な装飾や壁画が施されています。ビルマの仏教美術は、金箔で覆われた仏像や仏画、カラフルなモザイク装飾などが特徴的です。
2. パネイン絵画: パネイン絵画は、ビルマの伝統的な絵画スタイルです。このスタイルは、輝かしい色彩、リアルな人物像、宗教的なテーマの描写で知られています。パネイン絵画は、木製のパネルに描かれ、仏教の教えやミャンマーの歴史的な出来事を表現します。
3. パダウク彫刻: ビルマのパダウクという木材を使った彫刻は、ビルマ美術の重要な要素です。パダウクは美しい赤色を持ち、耐久性があります。パダウク彫刻は、仏像や神聖な寺院の装飾、家具、装飾品などに広く使われます。繊細で精巧な彫刻技法が特徴です。
4. ロンビン: ロンビンは、ビルマの伝統的な布地であり、美術の一部としても重要な役割を果たしています。ロンビンは、手織りや織り柄で装飾された長方形の布であり、衣服や装飾品、壁掛けなどに利用されます。鮮やかな色彩や幾何学的な模様が特徴で、ミャンマーの伝統的な文化を象徴しています。
   ビルマ美術は、その独自のスタイルと芸術的な表現によって魅了されるものです。ビルマの歴史と文化の深い影響を受けな
   がら、独自のアイデンティティを築いてきました。そのため、ビルマ美術は多様性と豊かな表現力を持ち、国内外で高く評価されています。